2012年10月31日水曜日

橈骨遠位端骨折


橈骨遠位端骨折は基本全例手術にしています(500/年)。

15mmの小皮切です。

角度調整可能なロッキングシステムを作って、使っています。
 
整復操作の時に、牽引ではなく橈尺骨を外側から握りつぶすようにしてコンプレッションをかけて整復する動きがあるのですが、もしかしたらこれが肝なのかもしれません。
保存加療の時にでも使えそうなら試したいのですが、あいにく権利がありません。
またご報告します。
 

術後外固定はしません。

数か月経つと、傷はほとんど見えなくなります。

2012年10月26日金曜日

冬時間


毎朝家をでるのは715分なのですが、どんどん暗くなってきます。

病院へのトラムを待っているのですが、真っ暗。

 

日の出遅すぎ
 
 
 
 
冬時間(1時間時計がずれる)が待ち遠しいです。

2012年10月19日金曜日

ドイツでの勉強会


「ドイツのフライブルクでローカルな手の外科の会があるので行こう。」とボスから誘われ、一緒に車で片道1時間半かけて行ってきました。

 

参加者はフライブルク大学病院の手の外科メンバー、ドイツ・フランスの開業医さん、スイスのバーゼル大学の手の外科教授など約10人でした。

テーマはDRUJだったのですが、ワインを飲みながら、テーマに縛られない話が続きました。

 

印象に残ったのは、ヨーロッパでのインプラントに対する感覚です。

「こんな人工関節があったらいいと思ったんですよねー、で機械屋さんに試しに作ってもらったんですよねー、でまだフォローが2年までの短期成績ですがこんな感じになりました。」、みたいなケースシリーズが簡単に出てきます。

ボス曰く、「新しいインプラントを使えるまでは非常に長く険しい道のりだ。」と言うのですが、実際どれぐらいかかるのか聞いたら、「アイデアが浮かんでから患者さんに使うまでに6か月もかかった。」と嘆いていました。

インプラントを作ってヒットすればお金になるから、お医者さんも積極的です。

日本では考えられません。(日本では需要がそこまで無いのでしょうが・・・)
 
 


65歳女性
術後3年

日本ではそういうところで生き残った安全で機能的な製品(薬も?)を見極めてから皆が平等に享受できるというメリットがありますが、外国商品を買い続けなければならないという問題も残ります。

2012年10月14日日曜日

フランスの紅葉


フランスの秋も木々が紅葉します。

紅葉と言っても、“紅”ではなく、きれいに“黄葉”します
 
 
 
Château du Haut-Koenigsbourg

2012年10月8日月曜日

ストラスブール大学 手の外科


1階が手の外科、上は整形外科他分野の施設
整形外科全体のカンファはなく、独立した部署になっています。
 
 
 
 
手の外科はすべて日帰り。入院ベットはありません。

専門医+チーフレジデント6年生以上、専門医)が6人、6か月毎に回ってくるインターン医師(5年生以下)が4人います。


毎朝8時から前日の救急患者と手術症例のおさらい、その後外来or手術、火曜日と水曜日は19時まで術前カンファや薬・器械の説明会、他の曜日は18時までには終わります。

土曜日は休みですが、みなさん日本と同じくらい忙しそうです。

サラリーマンは35時間/週の労働時間が決められていて、残業代がものすごく高いので、会社が時間通りにしか働かせないそうですが、医者はすべてボランティアで残業しています。正直、個人的に思っていたフランスのイメージと違います。インスブルックとも違います。強いて言うなら年休が5週間あることでしょうが、それもdiplomaを取る研修の時間などに使うので全部をバカンスには充てられません。本当によく働いていると思います。

 

手術は基本すべて専門医が執刀。若手医師は手術のセッティングや器械出しをします。看護婦さんは外回りのみです。

逆に専門医の先生がこなれた手つきでサクサク手術をこなしていくので、とてもテンポがいいです。

 

各専門医の手術日は週3日で朝9時から、手根管・肘部管・ばね指・デュケルバンなど6,7件やったあとに骨折、関節鏡、人工関節、関節形成などが入り、もしあれば救急外傷が最後に入ります。前室で麻酔科医がブロックをして待っていてくれることも手伝って、計約10件が14~15時までにすべて終わってしまいます。


通学路から
川を流れる落ち葉がきれいですが、化学工場が近くにあり、たまに鼻をつく匂いがします。

2012年10月1日月曜日

ストラスブールの小学校


6歳半の息子はこちらのインターナショナルスクールに入学しました。
 
6割はフランス語授業、4割は英語授業という事前説明でしたが、

初日に「全部フランス語じゃないかー!全然わかんない!」と泣きまくりで帰ってきました。

「休み時間は何してたの?」と聞くと、「ずっと壁によりかかってた。」と。

昼休みは2時間もあるのに・・・悲しすぎる・・・。

まず親同士の友達を作らないと。

 
数日後に2人、日本人のハーフのお友達発見! お母さんはフランス人、大阪弁の7歳男の子と、お母さんはベルギー人、9歳の女の子。ママ友もできて一安心。長期滞在に伴う事務手続きをはじめ、たくさん助けていただきました。

 

日本の小学校と違うところ。

・もちろんタダ。学区がないので、どこに住んでいても申し込める(ドイツから通ってくる子多し。フランスはこれを許していいの?)。

・休み時間に間食OK、おもちゃも持って行ってOK。

・時間割なし、担任の先生のタイミングで「じゃ、そろそろ算数を始めましょうか」みたいに授業が進む。

・社会科見学も担任の先生次第、乗馬、クッキング、施設見学など、クラスによって全然時間の使い方が違う。
 
・給食費は収入によって異なる。我が家はフランスに貢献していないので、他の家庭より若干高め。

 

目下の悩みは、宿題が大変なことです。

物語を子供に読み聞かせするのですが、親が物語を解読できません。

間違った発音で読んでもしょうがないので、せめて和訳をしているのですが、超大変。

こっちが必死で訳している時間、子供にテレビを見て待ってもらう。という本末転倒な状態が続いています。見かねて、読み聞かせは大家さん(65歳のおばあちゃん、小説家)が買って出てくれました。ありがたいです。