2012年4月25日水曜日

4月の天気

4月は雨ばかりでした。
山に囲まれた地域のせいか、降ったり止んだりしますが、ほぼ毎日雨です。
4月は雨の月だそうです。日本の梅雨みたいなもんでしょうか?
天気予報にも図のようなオールマイティーマークが並びます。

晴れか曇りか雨が降るでしょう


それにしてもこちらの方は傘をさしません。
マーチン(同僚)も毎日傘なしで自転車通勤してきます。

なんでも冬は−20度にもなるそうで、“Rain can not stop me” だそうです。

2012年4月16日月曜日

デスク

「使っていない診察室だから、仕事部屋にしていいわよ。」
と、お部屋をお借りしています。

この部屋のPCからカルテや画像データも取り出せるので、一日の診療が終わると少しだけここで残業します。


2012年4月14日土曜日

インスブルックの物価

バス、鉄道、タクシーなど交通料金はほぼ日本と同じだと思いますが、
食品に関しては魚介類を除いて日本より高いものはまずありません。
野菜、肉はもちろん、乳製品が特に安くておいしいです。

いちごは1パック2€、りんごは1kgで2.3€

電気代や水道代までは家賃に含まれているため分からないのですが、
公園の水飲み場の蛇口にはコックが付いていなくて、24時間流れっぱなしで、
病院のスタッフも水道から出た水をそのまま普通にゴクゴク飲んでいるので、“南アルプスの天然水”が無限に供給されているのだと思います。

エネルギーも、太陽発電・水力発電(アルプスの滝を利用)でまかない、一昔前まではフランスやドイツから電力を輸入していたそうですが、現在はほぼ自給できているそうです。原子力発電所はありません。

自給自足ができていて、国として自立している印象があります。

2012年4月11日水曜日

インスブルック大学外傷センター

「ある程度研究の目途がたったら、手術を見学させてください。」
ということで、渡航前に外傷センターのProfと秘書さんにも連絡をしておりました。

インスブルック大学には整形外科がありますが、“手の外科”はありません。
手の外科の仕事は形成術など待機的なものも含めて外傷センターで担っています。

カンファレンスの見学と自己紹介を兼ねて、ご挨拶にうかがいました。
カンファの後、Profと少しお話をする時間をいただきました。

概要は、
医師数 50人(レジデント含む)
総患者数 1.5万人/年
ドクターヘリ出動回数 1500回/年 (ほぼ全例外傷)
とのことです。


この時に初めて知ったのですが、インスブルック大学病院全体の病床数は1600床あるそうです。インスブルック市の人口12万人に対し、1600床ですから大規模です。

理由はたくさんの観光客が余暇で入ってきて、Climbingやスキーで怪我をしたり、交通事故を多く起こすからだそうです。


外傷センター外観
河童のお皿みたいなところから確かに頻繁にヘリが飛んでいます。

2012年4月10日火曜日

インスブルック大学放射線科

病院施設内からの一景

本日、初登院いたしました。

ここでの研修の目的は、
整形外科領域のエコー技術の習得と、
エラストグラフィーを用いた軟部組織弾性に関する臨床研究をすること、
です。


muscloskeletal ultrasoundを専門にする放射線科医は稀有だと思いますが、
こちらのPr. Klauserはこの道のエキスパートです。

Pr. Klauserの部門は、教授と若手放射線科医(マーチン、医師4年目)が勤務しています。
外来では秘書さん1人と、看護婦さん1、2人がサポートしてくれています。
放射線科の1部門なので小さな部門です。


仕事内容は学内他科や開業医さんからの紹介患者さんに超音波で診断をつけて、紹介元に治療指針を示す。必要であれば、注射します。内服は主治医に任せるので処方しません。
もちろん手術もしませんが、日本の整形外科外来とかなりオーバーラップしています。

疾患はへバーデン結節、ブシャール結節、ばね指、手根管症候群CM関節症、ドゥケルバン病、肘部管症候群、上腕骨外顆炎、肩腱板断裂、石灰沈着性腱板炎、肩鎖関節症、鵞足炎、アキレス腱周囲炎、Morton病、足底腱膜炎など、内訳も整形外科の一般外来と同じですが、脊椎疾患や明らかな外傷が来ないことが特徴でしょうか。
すべての注射はエコーガイド下に行っています。

これからこちらでお世話になります。

超音波外来の入口
輸血を運ぶ車が止まっていたので、写真を撮りました。
バスなどの公共車はベンツ社製がほとんどです。



2012年4月7日土曜日

携帯電話

滞在先で家族や職場の方々との連絡も必要になるかと思い、携帯電話を契約しました。

“契約”といっても、日本で使っていたドコモ携帯のSIMカードを抜いて(ドコモショップでSIMロックというのを3000円で解除してもらって)、こっちの郵便局でバラ売りしているSIMカードを挿したら開通しました。
通話料は10€で1000分通話可能、国内通話のみという内容。

妻が購入したのは本体込のプリペイド携帯で30€。

日本にいるときにネットで見ていて、「基本通話料0円、使用した時だけ100円/分。世界中どこでも使えるレンタル携帯電話」というのもあるようなので、用途に合わせて選ぶのが良いと思います。

→後日、病院の同僚に聞いたら 「街中で通話するだけならもっと安いSIMカードがある」と教えてくれました。何にせよ、地元の人に教えてもらってから買うほうがいいです。

2012年4月5日木曜日

ダニ媒介性脳炎

厚労省のHPによると、ダニ媒介脳炎は世界では6,000人/年 以上発生しており、中央ヨーロッパおよび東ヨーロッパの多くの国々で流行しています。平成13年(2001年)に、オーストリアに滞在した日本人が滞在中に感染して死亡した事例も報告されているそうです。

マダニに咬まれて感染しますが、感染した山羊や羊等の未殺菌の乳を飲んで感染することもあるとされています。
中央ヨーロッパ型脳炎では、発熱、筋肉痛などのインフルエンザ様症状が出現し、2~4日間続きます。そのうちの約3分の1は、髄膜脳炎に進展し、痙攣(けいれん)、眩暈(めまい)、知覚異常などがみられるそうです。厚労省も中央ヨーロッパへの渡航者に対し、予防接種を薦めています。


とはいえ、日本で予防接種ができるところが少なく(e.g., 東京医大)、1回1万数千円かかります(免疫がつくまで計3回注射が必要)。
私たち家族は入国してから注射することにしました。


薬局で聞くと、保険が使えないので自費で購入(5千円/本)して、開業医さんに打ってもらってくださいとのこと。
針も付いているので、自分たちで打ち合うことを提案しましたが、何故か妻が拒絶。
結局、妻と息子は自宅近くの開業医さんに注射してもらい、私は後日職場の同僚に注射してもらいました。


こちらの人たちも、4年ごとに3回注射しているそうで、ちゃんとcareしているみたいでした。
中央ヨーロッパにいらっしゃる方は気にしてみてください。


2012年4月4日水曜日

インスブルックの街

オーストリアと北海道の緯度と面積がほぼ同じで、
インスブルックは人口12万人との事前情報だったので、
小樽市みたいなところかなーと思っておりましたが少し雰囲気が違いました。


ヨーロッパにおける南北移動の交通要所としてイン川橋のたもとに集落が生まれ、これをインスプルッケ(イン川の橋)と呼んだのが始まりだそうです。

1363年にハプスブルク家が支配下に治めると、周囲の銀鉱山(当時はヨーロッパの銀のほとんどがここから採れていたそうです)などを資源に栄えていきます。
ハプスブルク家の女帝マリア・テレジア(マリーアントワネットのお母さん)にちなんだ「マリア・テレジア通り」が街の中心にあります。


マリア・テレジア通り
一番のショッピングモールですが、日曜日はほぼclose


インスブルックでは
1964年 冬季オリンピック
1976年 冬季オリンピックと
第一回ユース冬季オリンピックが2012年1月から開催されています。

ウインタースポーツのメッカで、山の上では1年中スキーが楽しめるそうです。(冬は寒すぎて、夏は雪が少ないので、ベストシーズンは2,3月だそうです。)
実際に、スキーブーツを履いたまま市内のショッピングモールを歩いている人がいましたし(n=3)、足腰の弱いお婆さんが杖の代わりにスキーのストックをついているのも見ました(n=2)。

インスブルックはオーストリア、チロル州の州都です。
チロル州のイメージがチロルチョコレートの由来になったそうですが、チョコレートが特に名産というわけではないようです。

地元の人のチロル愛は強く、Tirolerと呼ばれ、
“Tirol”というwordを、“オーストリアの州のひとつ”というつもりで聞いていると、イタリアまで含めた範囲を指していて、あたかも別の独立した国家であるかのように話が進んでいることがあります。


チロル領
灰色の部分はイタリア領なんですが、
「南チロルだ」と言い切られます。



僕達が到着したころは、ちょうどキリスト復活祭で、町中に写真のようなイースターエッグがたくさん飾られていました。

2012年4月3日火曜日

ウィーンからインスブルックへ


いよいよ本日、オーストリアに発ちます。
ご近所さんにもしばしのお別れを告げ、出発です。


経済的理由で成田→ヒースロー→ウィーン後、
ウィーンからインスブルックへは電車で向かいます。



ウィーンを出発





しばらくこんな感じ・・・



ようやくアルプスの山々が


鉄道で4時間30分、インスブルックへ到着です。
時間的にはウィーンから国内便か、ドイツのフランクフルト経由でいらっしゃった方が早いと思います。